「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」のレビュー!ネタバレ無しで感想を述べる。

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不思議な映画だった。

率直な感想として、全然面白いと思わなかった。

広瀬すず菅田将暉松たか子といった豪華なキャストを始め、制作陣もこれまでヒット作品を生み出してきた人達だから、期待は高かった。だけど、全くその期待を超えることはない作品だった。

この記事では、稚拙ながら「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」のレビューを行いたい。ネタバレは極力しないように、全体の物語の感想を述べるようにするので、まだ観ていない人の参考になればと思う。

ストーリーは、正直「良くわからない」の1言に尽きる

ストーリーは「もしも○○だったら・・・」という様な想定を繰り返して、時空を超えて現実を塗り替えて行くのだが、エンディングは塗り替えられた歪んだ現実のまま終わってしまう。

映画の宣伝を見た時は、時空を飛んだりしないような、究めて現実的な作品であるかのように感じた。アニメ映画なので、ある程度、ストーリーが非現実的になる事は、ある程度予想できたが、ここまでストーリーの時空を歪めたりすると思わなかった。端的に言えば、物語の全体像を掴めず、観た後に「腑に落ちないなあ」と感じるような作品だった。

確かに、この映画のエンディングにある仮想的な現実を、現実として受け止めても良いのかもしれないが、私個人としては、映画の制作陣がこの作品を伝えたたかった”メッセージ”がうやむやに終わってしまう映画だと感じた。(無論、明確なメッセージがあったのかどうかは分からず、あくまで観た人の解釈に委ねるのだと思うが。)

映画を観ている最中、伏線と感じられるような箇所が何個かあったが、それらを伏線として扱わずに、ただ単に物語のプロットとして扱っているようだった。その為、映画が終了した後の「消化不良感」は否めなかった。もちろん、私が伏線としてタカをくくった事にも責任はあると思うが、クライマックスに向かうにつれて、それらのプロットの意味を明らかにして欲しいと思った。

声優陣達は?

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広瀬すず菅田将暉松たか子のような豪華な俳優達が名を連ねる事から、世間からの期待も高かった事は予想に難くない。声の演者としての腕は、さすが俳優といった感じで、そこまで気になるところはなかった。物語に登場するキャラクターのナズハちゃんや典道くんを、キャラクターとして感じることが出来て、裏で有名の俳優が話しているとは思わなかった。

君の名は。」と比べてどうか?

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昨年大ヒットした「君の名は。」の後に来るアニメは苦戦を強いられると思う。本作品「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」の上映直前の宣伝でも、「君の名は。」のDVDが宣伝されていたから、余計に「君の名は。」と比べてしまう。したがって、少しだけここでは「君の名は。」と比べておきたい。

これはあくまで私の推測であるが、夏休みの終わりから上映を開始した事については、明らかに「君の名は。」を意識しているのだと思う。「君の名は。」の本来のターゲットは中高生や若者だったであろうが、結果的に老若男女問わず受けた作品だったのに対して、本作品のターゲットとなる年齢層は明確に”中学生”に絞っていた様に感じた。

この物語に共感するのは難しい・・・

だが、物語に共感することは難しいと思う。今現在において中学生である子たちがどのように共感するのかはわからないが、ここはあえて20代男性として感想を述べたい。

この映画を見る日本人の大半が中学校時代を過ごすのであろうが、「君の名は。」と同様に物語に引き込まれて「自分が瀧くんだったら」「私が三葉ちゃんだったら」という風に共感する事はあったと思う。私自身も、「君の名は。」を見た時は、”俺が瀧くんだったら「すき」なんて書かずに「たき」と名前を名乗っただろうな〜”等と妄想を膨らませた。

しかし、本作品「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」は、映画中で進行するストーリーを観ていて「なんか若いなー。青いなー。今の中学生でもこんな風に感じないでしょ?」としか感じず、私が昔の中学生時代を懐かしむ事もなかった。

まとめ

君の名は。」が綺麗にまとまり過ぎていたのもあるかもしれない。だが、本作品「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」は、もう少し何を目指しているのか、何を伝えたいのかと言った点を明確にしたストーリー構成にしてほしかった。

共感できるような箇所も少なく、映画を見た後にもすっきりした実感はなかった。友人に勧めることもせず、このブログ記事の執筆を持って本作品「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」について考える事は終わりにする。

district0x(DNT)のホワイトペーパー日本語訳【随時更新】*district0x whitepaper Japanese Translation

 

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この記事では、district0xのホワイトペーパーの邦訳版を掲載します。

※2017/08/17現在、AbstractとIntroduction、Districtsまで翻訳が完了しています。徐々に邦訳していきますのでお待ち下さい。

概要

このホワイトペーパーでは、分散したマーケットプレイスとコミュニティの集合体である”District0x Network”を紹介します。

districtは、District0xネットワーク上の”分散型自治組織”として存在し、Ethereumのスマートコントラクトとフロントエンドライブラリ(以下、d0xINFRAと呼ぶ)で構成される標準オープンソースフレームワークを基盤に構築されています。

d0xINFRAは、オンラインマーケットまたはコミュニティを運営するために必要な、”中枢機能”をdistrictに提供します。

例えば、ユーザがリストを掲示し、フィルタリングし、リストを検索し、コミュニティ内のメンバーを評価し、評判を集め、請求書を送り、支払いを集める能力等が挙げられます。d0xINFRAフレームワークはオープンで拡張可能に設計されているため、districtをカスタマイズし、補助モジュールを使用して追加の機能を付与することができます。

また、ネットワーク上のオープンな参加と調整を促進する手段として、District0xネットワークトークン(DNT)を紹介します。 District0x Network Tokenを使用すると、どの地区を構築し、配備する必要があるかをDistrict0xプロジェクトチームによって知らせることができ、District0xネットワーク上のどのdistrictに対しても議決権を得ることができます。

議決権は、districtのブランディングとデザイン、補助モジュールを介してdistrictに追加される機能、それらのモジュールの調整可能なパラメータの適正値、districtによって集められた収入の分配方法等の合意を取る際に使用されます。

はじめに

近年、分散技術の経済に対する影響力が増してきています。

Uberは交通業界における仲介機能を排除し、69億ドルの時価評価を達成。Airbnbはホテル業界でUber同様の業界破壊を起こし、最新のデータによるとで31億ドルの時価総額に達しました。

それらの新興企業は、コングロマリットが所有する物理的資産ではなく、サービスを受けるユーザー達のネットワーク効果にサービスの価値があると気づいたのです。

確かに、(コングロマリットの提供する)サービスの顧客は、過去の同様なサービスと比較して、より低い価格とより良いユーザーエクスペリエンスを享受していますが、(サービスを受ける際に仲立ちする)業者にかかるコストを差し引いた場合よりも、サービスに対して払う対価が高いです。さらにユーザーの意見がサービスの向上に反映される事はほぼありません。

コングロマリットが提供するサービスは)大規模なユーザーのデータベースに頼っているビジネスモデルにもかかわらず、ユーザーはこれらの中央集権的に管理されたプラットフォームを使用して得た経験をフィードバックするなどの価値創造プロセスに参加する手段がありません。トラストレス(Trustless)なネットワーク設計の最近の進歩まで、ネットワーク参加者は、中央集権的な組織に頼らずに自治的な組織運営を可能にする手段が殆どありませんでした。

Ethereumプロトコルの開発に続く技術発展は、分散した組織構造の実現と、ネットワーク参加者への統治権(ガバナンス権)を分配する実験へトビラを開きました。Aragon、Boardroom、Colony、Givethなどのプロジェクトは、これらの目的(自治的組織の構築)のためにイーサリアム(Ethereum)の力を活用し、ノンテクニカル・ユーザーが、分散された組織を構築・管理出来るプラットフォームを構築するために積極的に取り組んでいます。

これら(Aragon、Boardroom、Colony、Givethなど)のツールは、経済的なインセンティブを通じてグループ調整の新しい手段を実現させ、市場とネットワーク参加者コミュニティを分断させ、参加者にサービス向上に関する議決権を割り当てることを可能にしました。要するに、インターネット上の市民達は、自分たちが毎日頻繁に訪れるプラットフォームを構築し、制御することができるのです。

これまで述べた技術を活用しながら、District0xプロジェクトは、ユーザーが議決権を持った”自治組織”としてのマーケットプレイスとコミュニティの運営と管理を容易にするプラットフォーム提供を実現します。District0xプロジェクトは、インターネット上で最も人気のあるアプリケーションやサービスの多くの形態を再構築しながら、レントシーキングや、(かつての中央集権的組織のような)意思決定権利、及び第三者への個人情報提供権利を放棄します。

Districtsについて

District0xネットワークはdistrictで構成されています。 districtは、d0xINFRAフレームワーク上に構築された分散型の自治組織として存在するマーケットプレイスとコミュニティです。

マーケットプレイスや掲示板として運営される為に、各districtには必要な構成要素があります。 すべての地区は、以下の機能がベースライン機能として標準で設定されています。

 

 

  • 投稿とリスティング

 

 

  • 検索とフィルタリング

 

 

  • ランキングと評価システム

 

 

  • 支払いと請求

 

 

これらの機能は相互に連携しており、CraigslistやRedditなどのオンラインサービス等で広く利用される機能であるリスト、サムネイル、ギャラリースタイルと同様のユーザーインターフェイスを使って、ユーザーはそれらの機能を使用する事が出来ます。

Ethlance

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Ethlanceは2017年1月にEthereum MainNetで起ち上げられた、フリーランス向けのジョブマーケットであり、District0x Networkで一番初めに生まれたdistrictです。

Ethlanceのユーザーは雇用者/従業員プロフィールを作成し、募集されているポジションをリスト表示して申請したり、雇用者/従業員に評価を付け、フィードバックを送付したり、給与請求書を送付/受信することができます。 Ethlanceはサービス手数料を一切請求しません。ユーザーは、プロファイル、投稿、メッセージ、フィードバック、および請求書をEthereumネットワークに送信するために必要なガス費用のみを支払うだけです。

Ethlanceのコードは完全にオープンソースで、Githubで公開されています。

EthlanceのフロントエンドソースファイルはClojurescriptで書かれおり、IPFS経由で提供されます。 Ethlanceのバックエンドロジックは、Ethereum MainNet(付録A)にディプロイされた14のスマートコントラクトによって管理されます。

Ethlanceの開始以来、300人以上のユーザーがプロフィールを作成しており、100を超えるポジション募集がリストされています。Status、Aragon、Colony、WeTrust、Rex、JAAK、Givethなどのプロジェクトは、現在Ethlance経由で雇用された人々が動かしているプロジェクトの例です。

Ethlanceは一番初めに創立されたdistrictとして、d0xINFRAフレームワークの作成と改良のための実験的サンドボックスとして機能し、District0xのプロジェクトチームによって創設された他のdistrictと共に永続的に開発されます。

Name Bazaar

現在(2017/08/17時点)開発中であり、District0x Networkに配備される予定の第2のdistrictは、Ethereumネームサービス経由で登録されたネーム交換を可能にするP2P市場の、”Name Bazaar”です。

Name Bazaarは、所有者が購入できるようになったENS名の簡単に発見可能なレジストリを提供します。

利用可能な選択肢の中で、ネーム所有者は、カスタマイズされたオークションを開くか、又は、固定価格で販売するためにそのネームを販売するか、選択することができます。売り手はETHまたはERC20トークンで価格を設定する事が出来ます。

またName Bazaarは、サブドメインの取引を可能にし、Aragon Network Company Registryにリストされている分散型アプリケーション内(Status等)で使用されるユーザーネームの交換・売買を可能にします。

Meme Factory

Simon de la Rouviere氏の本と、Curation Marketsの構想にインスパイアされ、第三のdistrictとしてdistrict0xネットワークに配備される地区はMeme Factoryです。Meme Factoryはユーザーは自分のトークン化されたMemeを作り出して、すぐに販売することができます。

Meme Factoryは、Ethereumブロックチェーン上に、貴重なデジタル資産を作成するためのインターフェイスを提供します。これは、掲示板スタイルのマーケットプレイスにすぐに転記することができます。

district0xプロジェクトチームによる今後のdistrict

Meme Factoryの立ち上げに続いて、District0xチームはDistrict0x Networkに新しいdistrictを引き続き導入しようとしています。

トークンの配布直後に、district0x・ネットワーク・トークン(DNT)の所有者は、district0xチームに、次にどのdistrictを創設して欲しいかを伝える事(シグナリング)が出来ます。

シグナリングは、最初にカスタマイズしたCarbonVoteによって行われます。最終的には、AragonをEthereum MainNetへディプロイ完了後に、純粋な投票メカニズムに移行します。

District0x Slackコミュニティのメンバーは、シグナリングのためにCarbonVoteの実装を利用しながら、将来のdistrictのためにdistrictのオプションのストに追加する機能を提案することができます。

District Creation Platform

District0x Networkは、最終的には世界をまたぐマーケットプレイスや、ハイパーローカルな社会で構成されます。District Creation Platformは、ユーザーが自分の地区を設計してdistrict0xネットワークに配備するために使いやすいインターフェイスを提供します。

また、District Creation Platformは、地区に電力を供給するスマート契約のパラメータをカスタマイズする方法を提供し、多種多様な市場やコミュニティをサポートするための多数のUIオプションを提供します。

他にも、District Creation Platformには、Apple App Storeに似た補助モジュールディレクトリがあり、地区の機能やユーティリティを拡張するプラグインを簡単に発見することができます。

d0xINFRAについて

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d0xINFRAは、Ethereumスマートコントラクトとフロントエンドライブラリで構成されるオープンソースフレームワークです。ネットワーク上における新しいdistrictの展開を管理し、ベースライン機能を提供します。

各districtのバックエンドロジックは、ネットワーク上のすべてのdistrictが共有するd0xINFRAコントラクトと、district特有のコントラクトの組み合わせによって制御されます。

同様に、フロントエンドの場合、districtは可能な限り再利用可能なコンポーネント、主に*1のフロントエンドロジックを共有し、視覚的なUIの多様性を引き続き共有します。

District0xネットワークは、広大な市場とコミュニティの本拠地となる事を目指しています。

このビジョンに基づいて、d0xINFRAは、districtがユニークな機能を実装し、補助モジュールのプラグイン(以下のセクションで説明します)を使用して機能を拡張できるよう、オープンで拡張可能なモジュラーシステムとして設計されています。

補助モジュールについて

districtの創設者は、新しい特徴、機能、および収益を生み出す仕組みを開発し、districtにディプロイするために、”補助モジュール”を使用して、districtをカスタマイズすることができます。

districtのユーザーエクスペリエンスを高める補助モジュールの例は、スパムメール、悪意のあるリンク、または露骨なコンテンツの報告や取り消しを可能にするモデレータ・メカニズムです。

また、districtが収益を得るであろう補助モジュールの例としてあげられるのは、Google AdWordsのように、districtのリスト検索結果で一番目のつきやすい場所を入札する仕組みを提供するモジュールが挙げられます。入札は、一旦districtのガバナンスプールに送られます。districtの参加者は、投票プロセスを通じて、ガバナンスプールの資金がどのように配分されるかを最終的に決定します。

もう一つ、収益を生み出すであろう補助モジュールの例として、プラットフォーム上で提案されたアイデアの保険をする仕組みです。サードパーティの保険サービスが、プラットフォーム上のユーザの投票によって決めた議案を、金銭的に保証する様子を想像してみて下さい。

districtは、ガバナンスプロセスを通じてどのような補助モジュールが実施されているかをdistrictごとに決定する事が出来ます。

サードパーティは、district0xに補助モジュールを開発し、コミュニティに貢献することも奨励されています。 補助モジュールの開発が行われるようにする為に、サードパーティディベロッパー達は、districtに対して補助モジュールの使用料金を請求する能力を持っています。

Aragonによるガバナンス

2017年に作られたAragonは、分散型自治組織(DAO)のためのオペレーティングシステムです。 アラゴンは、仮想エンティティの作成、管理、および管理に使いやすいインタフェースを提供します。

Aragonは、投票の分配、エンティティ内におけるロールの割り当て、資金調達、会計など、組織の基本コンポーネントの管理をユーザーが使いやすい様になっています。Arangonエンティティの動作は、その組織内のルールを変更することによってカスタマイズできます。

District0x Networkでdistrictを作ると、自動でAragonネットワーク上に対応するエンティティが作成されます。これを介して、districtのガバナンス活動がすべて行われます。 districtの創設者は、それぞれのArangonエンティティで最初の議決権株式を受け取る事が出来ます。

投票の割合は、設計から機能、受け入れられた行動規範、districtによって生み出された収益の利用方法、又は配分方法に渡り、districtの指針を決定プロセスに携わる目的で使用することができます。

districtのために作成されたアラゴンのエンティティは、細則とパラメーターのセットがデフォルトで設定されていますが、districtの参加者はそれらの初期設定を変更するため投票することができます。

district0xネットワークトークン(DNT)について

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すべてのインターネット市民が、自由にdistrictに参加し、district参加者全員に対するインセンティブを調整し、district0xネットワークへの意思決定メカニズムのファシリテーション、及び実行を行えるようにする為に、district0xネットワークトークン(DNT)を導入します。

district特有のガバナンスユーティリティ

District0xネットワークトークン(DNT)は、districtネットワーク上の任意のdistrictの運営に、DNTホルダーが直接参加することを可能にするトークンです。

”District0xネットワークトークン・ステーキング・モジュール”を介して、districtにDNTを支払う事で、各districtのAragonエンティティの投票権を受け取ることになります。(この投票権は、そのdistrictのトークンを保有する限り保持されます。) districtの投票権は、参加者がdistrictに支払ったDNTの額に対して1対1の割合で分配されます。districtの投票期間の頻度は、それぞれのdistrictに細則に定められる事とします。

district参加者は、進行中の投票がない限り、いつでもdistrictを退会する事ができます。 仮に進行中の投票があったとしても、投票を行い、投票期間が終了すれば、すぐにdistrictを退会することができます。 Districtの投票権は、districtからのDNT引き出しを受けた際に失効します。districtから退会した後際に受け取ったDNTは、すぐに他のdistrictに参加する際に使用する事ができます。

districtが開設されると、1DNTが作成され、自動的にdistrict開設者の代わりに、districtに設置されます。 これにより開設者は、districtのAragonエンティティの最初の投票権所有者として、districtを管理することができます。この自動DNT発行システムの乱用を防止するために、新しく建設されたdistrictに最初に割り当てられる1DNTをdistrictから取り出す操作はできません。

district内の細則に明記されている場合を除いて、参加者が所有できるdistrictの投票権の割合には制限がありません。

district0xプロジェクトガバナンスユーティリティ

一般的に、District0xネットワークトークンは、District0xプロジェクトを管理するために使用されます。

トークンが配布された後、district0xネットワークトークン所有者は、DNTを利用して、district0xプロジェクトチームがdistrict0xネットワークに開設して欲しいdistrictを投票することができます。

段階的に、district0xプロジェクトのガバナンスユーティリティがdistrict0xネットワークトークンに追加されていきます。これは、実装した機能の最終コミットを行う前に、テストと機能改善に十分な時間を与える為です。

現在のdistrict0xプロジェクトのロードマップが完成する前に、プロジェクトのガバナンスはDNT保有者に完全に引き渡されます。

district0xネットワークトークン(DNT)の配布

District0x Genesis Contractは、総額1,000,000,000DNTを発行します。

その後、DNTは、district創設モジュールを介して、永久に作成されます。 districtの作成プロセスでは、ネットワーク上に作成されたすべての新しいdistrictに対して、1DNTが作成されます。 このメカニズムによって作成されたトークンは、そのdistrictから引き出されたり転送されることはありません。

district0x Genesis契約で作成された1,000,000,000DNTは、2017年7月18日に行われるContribution Period v0.1からv0.3まで、3つのにContribution Periodに渡って、以下のようにDNTの配布を行います:

 

  • 600,000,000 = Contribution Period v0.1の参加者に配布

 

 

  • 140,000,000 = Contribution Period v0.2の参加者に配布

 

 

  • 40,000,000 = Contribution Period v0.3の参加者に配布

 

 

  • 200,000,000 = district0xプロジェクトの創始者に配布(2年間に渡って配布)

 

 

  • 15,000,000 = 当プロジェクトのアドバイザー達に配布(2年間に渡って配布)

 

 

  • 5,000,000 = アーリー・コントリビューター達に配布(6ヶ月に渡って配布)

 

創設者、アドバイザー、およびアーリー・コントリビューターへの配布目的で発行されたDNTトークンは、確定されたスケジュールに則って配布されます。

創設者とアドバイザーのトークンは、6ヶ月目に配布予定総額の4分の1が配布され、その後2年間に渡って定期的に配布されます。

アーリーコントリビューターのトークンは、3ヶ月目に4分の1が配布され、6ヶ月間に渡って配布されます。

Contribution Period v0.1

Contribution Period v0.1は、2017年7月18日午後3時に、最低200万ドル以上を目標として開始される予定です。

Contribution Period v0.1は、期間として定められる14日間、または10万ドルのソフトキャップに達してから48時間経過するまで実行されます。

合計600,000,000 DNTがICO参加者に配布されます。 Contribution Period v0.1が終了してから14日以内に、参加者は、投資した総額に対する割合額のDNTを受け取ります。

プロジェクト遂行に不要な金額を受け取るのを防ぐために、district0x Genesis Contractは、寄付金が$ 50Mを超えたらセキュリティキャップが発動するように設定されており、セキュリティキャップに到達したらすぐに受付を終了します。

Contribution Periods v0.2 and v0.3

District0xプロジェクトのロードマップを達成するために、追加資金が必要な場合は、District0xプロジェクトの継続を確実にするために、合計180,000,000 DNTを確保しています。

Contribution Periods v0.2、及びv0.3は、district0xのロードマップ(以下のセクションで説明します)に引用された、重要なマイルストーンの完了と、前回のContribution Periodから18ヶ月が経過した後にのみ行われます。

Contribution Periods v0.2 and v0.3は、プロジェクトの残りのロードマップ項目を完了するために追加資金が必要でない場合は、行われません。

以上に述べたContribution Periodに関する方針を確実に遂行する為に、Contribution Periods v0.2、及びv0.3は、4/6のマルチシグからの承認を得てのみ実行します。創始メンバー(Matus LestanとJoe Urgo)に加えて、Ethereumコミュニティの以下の人物がDNTのキーホルダーとして選ばれました。

 

 

 

 

 

 

 

  • Nadav Hollander - Dharma Protocol共同創始者

 

 

 

ロードマップ

Contribution Period v0.1以前

  • ホワイトペーパーの最終ドラフトを公開する
  • District0x Contribution Periods v0.1用コントラクトの監査

Contribution Period v0.2以前

  • d0xINFRAを展開する
  • Ethlanceをd0xINFRAに移行する
  • District0xネットワークにName Bazaarを導入する
  • Meme FactoryをDistrict0xネットワークに導入する

Contribution Period v0.3以前

  • 補助モジュールを使用してdistrictの拡張性を有効にする
  • District0xネットワークに5つのdistrictを追加する
  • district0x Network Tokenステーキングモジュールを導入する
  • Aragonガバナンスモジュールを導入する

Contribution Period v0.3以降

  • district作成プラットフォームを導入する
  • districtレジストリを導入する
  • 補助モジュールレジストリを配備する
  • District0xのガバナンスをDistrict0xネットワークトークン所有者に引き渡す

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参考リンク

district0x.io

ホワイトペーパー

*1:「アンダー・ザ・フード」

当ブログについて

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はじめまして。Ichiです。

このブログでは、主に日々刻々と変化するサイバーセキュリティ業界で発信されているニュースのまとめ記事を掲載しています。

ブログの構成

現在のメインは”忙しい人のためのサイバーセキュリティニュース”です。

毎日配信されている英語のセキュリティニュース記事を、

  1. ニュースの翻訳・要約
  2. Reference(参考リンク)

で構成する事で、毎日の業務に追われるセキュリティ専門家の方々、あるいはセキュリティを勉強している学生さん達の読みやすさにこだわっています。

今のところはセキュリティニュースを発信していますが、いずれはセキュリティに関するTipsやノウハウ共有、研究論文、オピニオンを掲載してオリジナル記事を配信していきます。

 

私・Ichiについて

アメリカの4年制私立大卒、TOEIC930点(無勉)、実用英語検定1級。

大学留学時にITセキュリティに興味を持つ。

情報セキュリティ分野のリサーチャーとして将来アメリカで働く為の準備をしています。ブログもその準備の一つです。

 

このブログを開設した背景はこちらにまとめてます。

nanashi0x.hatenablog.com

ビットコイン(暗号通貨)とは何か?簡単にまとめてみた

最近のニュースを見ていると、ビットコインの値段がどんどん高騰しているようです。

Tech Crunchのニュースによれば、ビットコインの価格は、4000ドルにまで達してしまいました。

以下は、Tech Crunchの記事の引用です。

 

Bitcoinが急騰している。24時間前には3700ドル以下だった。1時間前に4000ドルを超え、止まる気配がない。現在4135ドルで取引されている。参考のために書くと、一週間前、Bitcoinは初めて3000ドルを超え史上最高値を記録したばかりだ。

[日本語版注:日本時間8/15 10:00現在4400ドル]

 

ビットコイン、4000ドルを超える

 

 

以上のようにニュースでも取り上げられるようになり、一般の人達から認知され始めたビットコインですが、ここであなたに質問です。

・・・ビットコインが何かご存知ですか?

このページを見ているという事は、恐らくご存知では無いですよね。それも仕方ないと思っています。

なぜならビットコイン自体は新しい概念で、ましてや日本では利用者も少ないので、人によってビットコインに対するイメージは違うと思うからです。

そこで今回の記事ではビットコインについて簡単にまとめてみたいと思います。

あなたのビットコインのイメージは?

ビットコインに対して、どのようなイメージを持たれていますか?

ある人からしてみれば電子マネー、即ちセブンイレブンで支払う時に使えるnanacoだったり、電車に乗る時に使えるSuicaと同じようなものかもしれませんし、はたまた他の人からすれば、バブル期真っ只中で価値が急激に上がっている、インターネット上でやり取りされている金融商品に思っているかも知れません。

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(画像:日本で使用されている電子マネーのリストの一部。企業だけでなく地域別に導入されている)

・・・ですがビットコインって一体、何者なのでしょうか。

ビットコインの定義を1言で言えば、”暗号化された通貨”、即ち「暗号通貨」です。

日本円や米ドルの硬貨や紙幣のような手にとって触れるような通貨と違って、暗号化されたデータ自体に価値が付けられているのがビットコインです。

英語ではCryptocurrency、直訳すると暗号通貨と呼ばれています。

日本ではビットコインを少しだけ知っている人が間違えて仮想通貨と呼んでいる事がありますが、厳密には違います。

仮想通貨は、先程挙げたnanacoとかSuicaのような電子マネー全般を意味する言葉で、ビットコインは仮想通貨の中に属する暗号通貨です。

ビットコインは匿名の人物(又は団体)よって発明された”暗号通貨プラットフォーム”であり、”プラットフォーム内でやり取りされる通貨”の名前です。

ビットコインはいつ出来たのか?

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(画像:リーマン・ブラザーズが倒産した際に荷物をオフィスから持ち出す社員。世界中のメディアに取り上げられた。)

2009年、世界がリーマンショックによって不況に喘いでいる頃、IT技術者が参加しているメーリングリストである論文が共有されました。その論文の名前は”Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System”(ビットコイン:P2P電子マネーシステム)といいます。(論文は既に日本語に訳されているのでこちらのページでご覧になって下さい。)

論文によると、Bitcoin(大文字のB)は暗号通貨のプラットフォーム自体を示し、bitcoin(小文字のb)はプラットフォーム上でやり取りされる暗号通貨を示します。

プラットフォームとしてのビットコインBitcoin)の仕組みを構成している大事な概念である”プルーフ・オブ・ワーク”(Proof of Work)によって、プラットフォーム内で循環する暗号通貨の正当性が認められています。

プルーフ・オブ・ワークとマイニングって何?

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(画像:ゴールドラッシュ時代に、アメリカ西部で採掘を進める人々。)

プルーフ・オブ・ワークとは、採掘(マイニング)の際に生成される、計算結果の正当性を保証するデータです。また、マイニングとは、簡単に言えば金を採掘するようにビットコインをネットワーク上から掘り起こす作業を意味します。

金を採掘する際には、つるはしを使って岩を掘り進めますが、ビットコインを採掘する際に必要なものはコンピューターで、複雑な計算処理を行ない、計算結果が正しいと認められた時に報酬としてビットコインが付与されます。

ビットコインをマイニングするためには、複雑な計算アルゴリズムを処理する必要があり、スペックの高いコンピューターを使ったとしても膨大な時間を要し、何台ものコンピューターを稼働させる為の場所代と電気代がかかります。その為、土地代、電気代が比較的安い中国の田舎にマイニング工場を構えているマイナー達がいます。

プルーフ・オブ・ワーク、マイニングに関する説明はこちらのリンクからご覧下さい。 https://bitflyer.jp/glossary/proofofwork

https://bitflyer.jp/glossary/mining

分散型ネットワークがサイバー攻撃に強い2つの理由について説明する

イーサリアム(Ethereum)コイン投資を始めました。

イーサリアムとは、暗号通貨に関するオープンソースプロジェクトです。

最初に発明された暗号通貨であるビットコインとは違って、イーサリアムはプラットフォーム自体の名前であり、イーサリアムネットワークの中でやり取りされているのが、イーサリアムコイン(又はイーサ)となります。

暗号通貨として最近ニュースにも取り上げられるようになって有名なのがビットコインです。

通貨として開発されたビットコインに対して、イーサリアムは分散型ネットワークを構築できるプラットフォームとして開発され、その市場価値はビットコインに次いで第二位という世界規模のプロジェクトとして注目されており、今も開発が行われているのです。

私は、そのプロジェクトに関しての説明が記載されているホワイトペーパーや、実際にイーサリアムネットワーク上で既に構築されているアプリケーションを見て、とてつもない将来性を感じたのでイーサリアムに投資する事にしました。

あくまで私の希望を込めた推測となりますが、イーサリアムは汎用性と拡張性の高さから、暗号通貨のシェア第一位のビットコインを抜いてしまうと思います。それほど私はイーサリアムの技術に確信を持っているので、実際にいくらかお金を投資して、プロジェクト自体を応援したいと思いました。

そこで、このブログでは、何回かに渡って私が投資しているイーサリアムについて簡単に説明していきたいと思います。私が書いた記事を読んで、少しでもイーサリアムに興味を持って頂けたら嬉しいです。

早速イーサリアムの説明に入りたいのですが、イーサリアムについて理解する為に、前提知識として「分散型ネットワーク」に関する理解が必要なので、以下に簡単に説明します。

暗号通貨を支える「分散型ネットワーク」という技術

暗号通貨における「分散型ネットワーク」とは、何らかの記録を示した台帳を、ネットワーク上の各コンピューター(ノード)同士で共有しているネットワークの事を意味します。暗号通貨の「分散型ネットワーク」では、ネットワーク上で流れているデータの事を「ブロック」と言い、ブロックの中に金銭取引などを記録した台帳などのデータが含まれています。

「分散型ネットワーク」について特筆すべき一番の特徴として、セキュリティの高さが挙げられます。

これまでのインターネットサービスは、クライアント・サーバー方式で動いています。

クライアント・サーバー方式に関する専門的な説明は避けますが、簡単に言えばインターネットのサービスでは、サーバーというシステムが中央で動いていて、そのサーバー内に顧客情報、金銭取引台帳等の大切なデータが保存されています。私達はPCやスマホを使って中央にあるサーバーのデータにアクセスしているのです。

つまり、クライアントが私達のPCやスマホで、中央にあるサーバーとやり取りを行っているのでクライアント・サーバー方式と言います。

ですが、クライアント・サーバー方式の弱点を大まかに説明するならば(1)中央にあるサーバーにサイバー攻撃が集中しやすく、(2)攻撃が成功した際にはデータの改竄が容易に行えてしまうという2点です。

 

それでは2つの弱点について例を挙げながら1つ1つ考えていきましょう。

(1)中央にあるサーバーに攻撃が集中しやすい点について

ちょっと話は逸れますが、最近の日本のニュースを見ていると、総理大臣がやたら責められているシーンを目にしませんか?

総理大臣が何かしらの問題に対して全く関与していないのにも関わらず、野党側から厳しく責任追及されていて、予算について話し合う場である事を忘れてしまったのではないかと思うくらい会議の本筋とは関係ない議論をしているようです。

野党の議員たちは、総理大臣が率いる内閣や与党の支持率を下げる事ですので、総理大臣に対して様々な妨害をする事で仕事を遅らせようとしているとうに私は感じています。

つまり、中央に集まるリーダーに対しては様々な妨害が行われ、妨害によって本来行うべき職務に取り組むことが出来なくなるようになってしまう事がわかると思います。

総理大臣に対する妨害の様な事は、クライアント・サーバー方式で組み立てられてサーバーに対しても同様に起こります。

ハッカー達は、ネットワークの中央で動いているサーバーに対して集中的に攻撃を行い、サーバーの動作を停止させ、本来サーバーが提供すべきサービスが行えない状態に追い込む事が出来ます。

 

野党側の妨害によって、本来取り組むべき仕事に取り組めない総理大臣のように、ハッカーによる攻撃によってサーバーは動作を停止し、サービス提供を行えなくなってしまいます。

 

勿論、今のIT業界ではサーバーを何台か用意して、アクシデントに備えて冗長化するのが一般的です。しかし、中央のサーバーに全て情報が保存されている事からサイバー攻撃の標的になりやすいという事が理解できたと思います。

(2)攻撃が成功した際にデータの改竄が容易に行える点について

続いて、中央集権的なサーバーではデータの改竄が簡単に行う事が出来る事を説明します。

この弱点を理解するのにも、(1)と同じように例を使った方が手っ取り早いので、A銀行という例を使います。(注1)

例えば、ハッカーのJackが、A銀行のウェブサイトで使われているシステムに抜け穴を見つけて、サイバー攻撃を仕掛けるとします。

Jackの攻撃の目的は、Jackがしている借金1000万円をチャラにして、口座残高をプラス1000万円にする事です。

Jackの狙い通りに攻撃は成功し、A銀行の顧客情報が保存されているサーバーにアクセスし、自分の口座残高を記録した台帳データを表示しました。

するとJackはA銀行から1000万円の借金をしている事から、自分の口座残高をマイナス1000万円から、プラス1000万円に改ざんを行いました。

Jackは、こうして借金を返済する事なく、さらに1000万円を稼いでしまったのでした。

ここでJackした事は、中央に存在する1つのサーバーにサイバー攻撃を仕掛け、アクセス権利を獲得し、サーバー内に保存されている台帳データの変更です。

このように、中央にサーバーが1つだけある現在の金融システムだと、万が一ハッカーが攻撃に成功した際に、簡単にデータの改ざんをすることが出来てしまうのです。(注2)

中央にサーバーだけ存在する中央集権的なシステムを使っていると、攻撃が成功した際にデータの改竄が簡単に行われる可能性があるという事になります。

ですが、暗号通貨における「分散型ネットワーク」においては、以上に説明したような中央集権的なシステムの持つ2つの弱点はありません。なぜなら、そのネットワークに存在している”全てのコンピューター”が、中央集権的なネットワークにおけるサーバーと同じ役割を持っているからです。

つまり「分散型ネットワーク」では、従来のシステムにおける”サーバー”と同じ役割が、ネットワークに参加している全てのコンピューターに付与されている事になります。このようにサーバーの役割が分散されている点が”ブロックチェーンのセキュリティが強い”と言われる所以です。

従来の中央集権的なサーバーシステムにおいては、ネットワークの中心にあるサーバーを攻撃するだけで、データの改ざんを容易に行うことができましたよね。

ですが、暗号通貨における「分散型ネットワーク」では、ネットワークに参加する全てのコンピューターがサーバーの役割を持っています。

つまり、ブロックチェーン上で動く金融システムで、先程示したJackのように口座残高をマイナス1000万円からプラス1000万円にするためには、ブロックチェーン上全てのコンピューター対してサイバー攻撃を行い、1つ1つデータを改ざんする必要があるのです。

サイバー攻撃を一回行うだけでも、かなりの時間と労力が必要となります。ましてやブロックチェーン上に存在する全てのコンピューターに対して攻撃を行うと、とてつもないコストがかかってしまいます。

「膨大なコストに見合わない攻撃を行うのであれば、他の方法でお金を稼いだ方が良い」という事になってしまうのです。

以上の事から、暗号通貨における「分散型ネットワーク」はサイバー攻撃に対して強いセキュリティを持っているシステムである事が言えるのです。

備考

(注1)攻撃を受けやすい金融機関のサーバーはセキュリティの強度が高いのが一般的ですので、サイバー攻撃を成功させるのは非常に難しいので、「攻撃自体の難易度」はここでは無視してお話します。

(注2)実際の金融機関のシステムでは、改ざんが行われた際にデータの整合性をチェックするシステムが裏で動いているはずですが、ここでは説明をシンプルにするために無視しています。

参考リンク集

更に深く暗号通貨について理解したい方は、以下に参考になるリンクを貼っておきます。

イーサリアム - Wikipedia

本書について · Ethereum入門

 

暗号通貨投資を始める

実際にイーサリアムに投資をしたい方は、以下の取引所で購入する事が出来ます。

Coincheck

The Leading Bitcoin and Cryptocurrency Exchange in Asia | Coincheck Bitcoin

 

バナーは英語で書いてありますが、Coincheckは日本語サイトです。ビットコインやイーサリアムだけでなく、様々なアルトコインを販売しているので暗号通貨同士の投資をしたい時に役立ちます。 日本円で暗号通貨を購入できる取引所としては、一番のおすすめです。

ボスキャリで内定獲得の為に押さえるべきスケジュール、チェックリスト、おすすめ書籍

Introtoボスキャリ就活


本記事を書くに至った動機


在学中にボストンキャリアフォーラム(ボスキャリ)で選考を受けた企業に就職した事もあり、同大学に在学中の後輩たちから「就活するにも何から手を付ければいいかわからない」等と相談を頂きます。

そういった質問を受けるたびに自分の経験を教えていたのですが、「もしかしたら他の先輩達も同じ事を毎度説明し直しているのではないか?」「それを毎年繰り返すのは時間の無駄じゃないかな?」とふと疑問に思いました。

ですのでこの記事には、そういった基本的な「ボストン就活のやり方」に関して記録しておきたいと思います。

本記事が目指すこと


あくまで個人的な意見なので賛否両論あるでしょうが、「就活のやり方」って日本で就活する人も、ボスキャリで就活する人も、大まかには決まっているように思います。この記事に概要としてまとめて置くことで、最低限以下の3つは達成できればいいと思います。
  • ボスキャリ就活についての概要をまとめておくことで、これから就活する後輩達の役に立つ。
  • ボスキャリ就活のやり方自体のリサーチに時間を費やさず、空いた時間を使って学生生活を更に有意義なものとして楽しめるようにする。
  • 既卒の先輩が、在学中でボスキャリ就活をする後輩に相談された時は、個人的な悩み相談に乗るなど、もっと価値的に時間を使う事を目指す。

 

免責事項

  • 記事に書かれている内容は個人の経験と解釈に基づく記述です。したがって事実・見解の相違に関しては一切責任を負いません。
  • 本記事は2017年3月16日に初稿が書かれました。できるだけ最新の情報を保つことを努めますが、情報が古くなってしまう事はご了承ください。
  • この記事を書いたからと言って、ボスキャリ就活の一択を推奨している訳ではありません。なぜなら大学卒業直後の進路はたくさんあるし、ボストンキャリアフォーラム目指して就活するのは、その数多ある中の一つの方法にすぎないと思うからです。
  • この記事で記載されているボスキャリ就活スケジュールは、「二学期制海外大学に通う日本語を話す留学生」の体験を基に作られました。そのため、三学期制の海外大学の留学生や、既卒の学生には当てはまらない内容が記載されているかもしれません。
 

 

1.ボストン就活チェックリスト

このセクションでは、ボスキャリでの内定を目指した就活をするに当たってやることのチェックリストを書いておきます。

予約系
  • ボストンのホテルの予約
  • ボストン行き飛行機の予約

 

登録系
  • キャリアエージェントに登録する
  • CFNに登録する

 

選考準備系
  • 自己分析をする
  • 業界・企業研究をする
  • 履歴書を作成する
  • 筆記試験の勉強をする
  • 面接の練習をする
  • 面接の質問を考える

 

選考本番系
 
2.ボスキャリ就活の流れ

 

このセクションでは、在学中のボスキャリ採用をゴールとした場合の、簡単なスケジュールに関して簡単に書いておきたいと思います。

1st year - 3rd yearの5月まで
  • 学業に専念する
  • インターン、アルバイトをして経験を積む。
  • 興味あればキャリアフォーラムに出るとよい。
  • 同大学の先輩に相談に乗って貰って関係を作る。
3rd year 〜 4th year間の夏休み

【6月】
  • CFNに登録し、過去にCFNに参加した企業リストから興味ある業界・企業を見定める。
  • ボストンで面接するのに興味がある企業を先に決め、それに至るまでの過程として、ロサンゼルス、東京で受ける企業を決める。
  • エージェントに登録する
  • 履歴書を作成する
  • 企業に履歴書を送付する
  • CFNに参加する
  • CFNで二次選考、三次選考に残った企業の面接に参加する
【7月】
  • (6月の続き)CFNで二次選考、三次選考に残った企業の面接に参加する。
  • エージェントから紹介され、興味を持った企業の面接に参加する。
  • その他、就活支援サイトでお知らせのあるイベントに参加する。
  • OB・OG訪問をする。
【8月】
  • 企業の選考が落ち着き始めるので、秋セメの為にしっかり休養する。
  • インターンシップが入る場合は参加する。
  • 履歴書、エントリーシートを9割位完成させておく。
  • 筆記試験の勉強を済ませておく。
  • TOEICなど語学試験も終わらせておく。
※セメスターが始まると授業で忙しくなり、就活の準備どころではなくなるので夏休み中に殆ど終わらせておくといいと思います。

 

【9月】
  • 近隣大学にJSAがあれば、JSA主催イベントに参加して関係構築。
  • ロサンゼルスキャリアフォーラム参加企業にエントリーを済ませる。
  • 面接の準備

 

【10月】
  • ロサンゼルスキャリアフォーラムに参加する。
  • ボスキャリに参加する企業にエントリーする。
  • ボスキャリ本選考の準備を行う。
  • 大学のCareer Service課で、近隣の空港までのシャトルバスを出してもらえないか交渉

 

【11月】
  • 取っているクラスの教授にボスキャリの為にクラスを欠席する事を伝える。
  • 前々日か前日につくようにボストンに行く
  • 内定者ディナーに参加する
  • 内々定した場合は、内々定の受諾及びその他企業への連絡をする。
  • ボストン観光

 

上記のボスキャリ就活の流れに関する注意事項

  • 基本的な準備は全て夏休みに終わらせておくのがおすすめ。秋セメスター始まってから筆記試験対策をしてたり、履歴書をゼロから作るとかなり時間がかかる。
  • 4th yearの秋セメスター中は学業優先したり、大学での最後の1年を楽しむ事に専念すると、卒業してから後悔しない。
  • 上記したものは基本的な流れである。コンサルやITといった業界が定まっていたりする場合は、より業界・企業別に具体的な準備をする必要がある。

3.おすすめ書籍・サービス

就活中の情報収集手段には個人差があると思いますが、実際に使って役に立ったもの、又はインターネット上で多くの人に人気があるものに限って紹介していきたいと思います。

自己分析に関する書籍

エントリーシートを書く際や、実際の面接において、自分の弱みと強み、過去の経験と未来の展望までくまなく知っている事が求められています。そこで必要なのが自己分析というプロセスです。このセクションでは、自己分析に役に立つ書籍を紹介します。

1.絶対内定

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本書の前半は、著者が自己分析の目的・役割に関しての説明を述べ、後半は具体的に何十個もの「読者の過去・現在・未来」に関する質問を記載している本です。自己分析を始めるにあたって、何を分析すればいいのかわからない場合は手に取るといいと思います。

注意して欲しいのは、自己分析用の質問量が非常に多いので、全ての質問を考えるのに時間を使いすぎない事。何個か質問を考えてみて、後は実際の企業から課されているエントリーシートを書いた方がいいと思います。

2.さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす

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書籍自体は軽く流し読み程度で良いと思いますが、この書籍の付録に記載されているコードをネットで入力すれば自分の強みを見つける為のテストが受けられるのがおすすめです。

本記事の筆者は就活中にはこの書籍の存在を知らなかった為テストを受けなかったのですが、「就活中に受けていれば良かったな」と思った事があります。もし興味があればご覧になってください。

筆記試験・Webテストに関する書籍

エントリーシートの内容と共に、企業の採用担当者が重視しているのが筆記試験/Webテストです。人気企業はテストの点数で足切りを行っている場合も多いので、十分に対策しておくことをお薦めします。

1.この業界・企業でこの「採用テスト」が使われている!

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本書は、数種類ある筆記試験/Webテストの形式のサンプル問題と解放を簡単に解説しています。ですが、メインは本書の付録としてついてくる「各企業が採用するテストの一覧」が書かれた冊子です。

順序としては、この本の付録をまず読んで、自分の受けたい業界・企業がどの形式を採用しているのかをまず調べてから、SPI研究会が出版している書籍を購入していくと無駄がないと思います。

2.これが本当のSPI3だ!

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SPIは、CFNに参加する殆どの企業で採用されている筆記試験/Webテストの形式と言われています。ですので、Webテストの対策をするならこの本から始める人が多いようです。

おおまかに、言語問題(文章の読み取り)と非言語問題(簡単な算数)の2つに分かれているテストです。言語問題は日頃から本を読んでいればそこまで苦ではなく(個人の感想ですが)、非言語問題は中学校受験の算数の知識(又はSAT Math)の知識があれば解ける印象です。もし自信がなくても、時間をかけて対策すれば満点を狙えるテストだと思います。

業界・企業研究に関する書籍

1.「会社四季報」業界地図

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本書は約180の業界を網羅的に掲載しています。目次の後には、年度ごとに旬な業界の特集をしているのでトレンドを掴むのに役立ちます。その後の各業界ページを開くと、その業界ではどの会社がどれくらいシェアを獲得しているのか、実際のデータを基にグラフ化されています。各業界の今後の展望に関しても簡潔に説明されているので、面接の質問作りにも役立つと思います。

また、パラパラめくって読む程度でも飽きない構成になっているので、興味のない業界がどうなっているかを読んだり、興味のある業界との意外な関連性を見つけることが出来るかもしれません。

情報収集に役立つ新聞電子版サービス

アメリカにいると、日本にいるのと比べて圧倒的に情報量が少ないですよね。インターネット上で検索してみても、信憑性の高いソースを見つけ出したり、膨大な情報の中から自分に役に立つ情報を選び取るのは中々難しいと思います。

その対策の1つの手段として、新聞の電子版の購読をお薦めします。電子版が、紙新聞より優れている点は、距離に関係なく新聞を読める点に加えて、過去のニュースを検索できる点だと思います。

そこでこのセクションでは、主に2つの新聞社の電子版サービスに関して紹介します。

1.日経新聞電子版

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日本の企業に関して情報収集するなら、日経新聞が良いと思います。日本で就活する就活生も多く利用している情報源です。

具体的に受けたい企業が決まっている場合、面接を控えていて質問を考えなくてはいけない場合は、日経新聞のホームページにある検索欄に企業名を入れて検索してみると過去のニュースやコラム、社長のインタビューを見ることができます。そこに書かれている情報を基に質問を考えてみるといいでしょう。

就活の時期になると購読料の割引を行っている事もあるので、こまめにチェックしましょう。

>>日経新聞のホームページへ行く

3.NewsPicks(ニュース・ピックス)

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今学生に戻って就職活動をするとしたら、ニュースピックスの学生会員になると思います。

企業の人達が注目しているニュースが厳選されていますし、もしかしたら目当ての企業に務めている人もニュース・ピッカーとしてコメントを多く残しているかもしれないからです。

面接に行ってみたらそのピッカーさんが面接官だったりしたら、しめたもんですよね。

有料会員になればNewsPicksオリジナルコンテンツを全て読むことが出来ますし、次に紹介するWSJも無料で読めるようになります。

非常にコスパが良いので、情報収集にはおすすめです。

>>NewsPicksを読む | 経済を、もっとおもしろく。

 

3.WSJウォール・ストリート・ジャーナル)

 

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日経新聞の代わりとして、WSJ日本版を挙げておきます。

情報量も多くて便利な日経新聞ですが、ネックなのは毎月の購読料が4200円と高い事です。ですが、WSJをお薦めできる点は、購読料が日経新聞に比べれば約3000円になるので比較的安くなることです。

>>WSJ日本版のホームページへ行く
 

 

 

 

キャリアエージェント

1.ライトハウスグローバル

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海外大学留学生向けにサポートを行っているキャリアエージェントです。

自分の興味に関連する企業の紹介をしてくれるだけでなく、履歴書・エントリーシートの添削、面接の練習のサポートを行ってくれます。

全てのサポートを無料で行ってくれたり、小さなことでも相談に乗ってくれるので、登録しておくと良いと思います。

>>ライトハウスグローバルのホームページへ行く

就活情報サイト

1.ボストンキャリアフォーラムの歩き方

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ボストンキャリアフォーラムの歩き方は、ボスキャリを徹底攻略する事を目的に作られたホームページです。ホテル予約、履歴書の準備、面接対策、企業研究から、当日の動き方、フォーラム後の動き方まで、これまでボスキャリを経験してきた人達の実際の経験を基に全ての記事が作られています。また、エントリーシートの書き方、実際に面接で質問された事などを具体的な企業名を入れて詳細に書かれています。

本記事を読むことで就活にまつわるキーワードだったり、基本的な情報は身についているはずなので、あとはボストンキャリアフォーラムの歩き方に掲載されている記事を読んで準備していきましょう。

>>ボストンキャリアフォーラムの歩き方へ行く 

その他参考になる当ブログの記事『学び続ける力』 池上彰 講談社現代新書 あらすじと解説、感想

もしあなたがリベラル・アーツ専攻なのに、リベラル・アーツについての説明を難しいと感じているなら、この記事でレビューしている池上彰氏の著した『学び続ける力』が役に立つと思います。

おわりに

本記事に掲載されている情報は、いかがでしたでしょうか?

終わりに、本記事の目標を振り返りつつ、私個人の思いを書いておきたいと思います。

冒頭に申し上げましたが、以下の3つが本記事の目標です。ここで1つ1つ振り返っていきましょう。

  • ボスキャリ就活についての概要をまとめておくことで、これから就活する後輩達の役に立つ。
  • ボスキャリ就活のやり方自体のリサーチに時間を費やさず、空いた時間を使って学生生活を更に有意義なものとして楽しめるようにする。
  • 既卒の先輩が、在学中でボスキャリ就活をする後輩に相談された時は、個人的な悩み相談に乗るなど、もっと価値的に時間を使う事を目指す。

1つ目の目標に関して、「一体何から始めたら良いか全くわからない」という段階の就活生に対して、ボスキャリ就活で踏んでいくべきステップを説明したので、少しはボスキャリ就活をするのに必要な基礎知識を提供できたのではないかと思います。

続いて2つ目の目標に関しては、この記事で得た下地を作れたので、大分時間を節約出来た事と思います。更に興味があるなら、お薦め書籍・サービス欄でリストされている書籍やサービスを使って、更なる情報収集が出来るようになったのではないでしょうか。最後に紹介した「ボストンキャリアフォーラムの歩き方」では、より詳細な情報や戦略が記載されているので、より深く情報収集出来ると思いますので、次のステップとして考えて見てください。

最後の3つ目の目標に関しては、これからボスキャリ就活をするあなたがボスキャリ就活を経験した先輩たちに相談していかなければ達成できる目標ではありません。この記事を読んでいるあなたは、「何故自分がボスキャリ就活をしたいのか?」「自分は大学卒業後に何を達成したいのか?」等、様々な悩みを抱えている事とお察しします。

私個人も、在学中にそのような悩みを抱えていましたし、社会人として日本で働くようになってからも同じように将来について悩みを抱えています。ですので、「こんな悩みを持っているのはどうせ自分だけだ」なんて悲観的にならずに、是非あなたが信頼できる先輩にコンタクトを取って見てくださいね。

きっとその人も同じように悩んでいるはずですし、あなたと話すことで昔の自分の悩みを思い出すことができて成長を実感することが出来ると思います。

それでは、Holding on to a hope always, let's embark on a great journey together.

Ichi