ボスキャリで内定獲得の為に押さえるべきスケジュール、チェックリスト、おすすめ書籍
本記事を書くに至った動機
在学中にボストンキャリアフォーラム(ボスキャリ)で選考を受けた企業に就職した事もあり、同大学に在学中の後輩たちから「就活するにも何から手を付ければいいかわからない」等と相談を頂きます。
そういった質問を受けるたびに自分の経験を教えていたのですが、「もしかしたら他の先輩達も同じ事を毎度説明し直しているのではないか?」「それを毎年繰り返すのは時間の無駄じゃないかな?」とふと疑問に思いました。
ですのでこの記事には、そういった基本的な「ボストン就活のやり方」に関して記録しておきたいと思います。
本記事が目指すこと
- ボスキャリ就活についての概要をまとめておくことで、これから就活する後輩達の役に立つ。
- ボスキャリ就活のやり方自体のリサーチに時間を費やさず、空いた時間を使って学生生活を更に有意義なものとして楽しめるようにする。
- 既卒の先輩が、在学中でボスキャリ就活をする後輩に相談された時は、個人的な悩み相談に乗るなど、もっと価値的に時間を使う事を目指す。
- 記事に書かれている内容は個人の経験と解釈に基づく記述です。したがって事実・見解の相違に関しては一切責任を負いません。
- 本記事は2017年3月16日に初稿が書かれました。できるだけ最新の情報を保つことを努めますが、情報が古くなってしまう事はご了承ください。
- この記事を書いたからと言って、ボスキャリ就活の一択を推奨している訳ではありません。なぜなら大学卒業直後の進路はたくさんあるし、ボストンキャリアフォーラム目指して就活するのは、その数多ある中の一つの方法にすぎないと思うからです。
- この記事で記載されているボスキャリ就活スケジュールは、「二学期制海外大学に通う日本語を話す留学生」の体験を基に作られました。そのため、三学期制の海外大学の留学生や、既卒の学生には当てはまらない内容が記載されているかもしれません。
このセクションでは、ボスキャリでの内定を目指した就活をするに当たってやることのチェックリストを書いておきます。
- ボストンのホテルの予約
- ボストン行き飛行機の予約
- キャリアエージェントに登録する
- CFNに登録する
- 自己分析をする
- 業界・企業研究をする
- 履歴書を作成する
- 筆記試験の勉強をする
- 面接の練習をする
- 面接の質問を考える
- 興味ある企業を受ける
- エントリーシートを書く
- 筆記試験を受ける
- 面接に臨む
このセクションでは、在学中のボスキャリ採用をゴールとした場合の、簡単なスケジュールに関して簡単に書いておきたいと思います。
1st year - 3rd yearの5月まで- 学業に専念する
- インターン、アルバイトをして経験を積む。
- 興味あればキャリアフォーラムに出るとよい。
- 同大学の先輩に相談に乗って貰って関係を作る。
【6月】
- CFNに登録し、過去にCFNに参加した企業リストから興味ある業界・企業を見定める。
- ボストンで面接するのに興味がある企業を先に決め、それに至るまでの過程として、ロサンゼルス、東京で受ける企業を決める。
- エージェントに登録する
- 履歴書を作成する
- 企業に履歴書を送付する
- CFNに参加する
- CFNで二次選考、三次選考に残った企業の面接に参加する
- (6月の続き)CFNで二次選考、三次選考に残った企業の面接に参加する。
- エージェントから紹介され、興味を持った企業の面接に参加する。
- その他、就活支援サイトでお知らせのあるイベントに参加する。
- OB・OG訪問をする。
- 企業の選考が落ち着き始めるので、秋セメの為にしっかり休養する。
- インターンシップが入る場合は参加する。
- 履歴書、エントリーシートを9割位完成させておく。
- 筆記試験の勉強を済ませておく。
- TOEICなど語学試験も終わらせておく。
- ロサンゼルスキャリアフォーラムに参加する。
- ボスキャリに参加する企業にエントリーする。
- ボスキャリ本選考の準備を行う。
- 大学のCareer Service課で、近隣の空港までのシャトルバスを出してもらえないか交渉
- 基本的な準備は全て夏休みに終わらせておくのがおすすめ。秋セメスター始まってから筆記試験対策をしてたり、履歴書をゼロから作るとかなり時間がかかる。
- 4th yearの秋セメスター中は学業優先したり、大学での最後の1年を楽しむ事に専念すると、卒業してから後悔しない。
- 上記したものは基本的な流れである。コンサルやITといった業界が定まっていたりする場合は、より業界・企業別に具体的な準備をする必要がある。
3.おすすめ書籍・サービス
就活中の情報収集手段には個人差があると思いますが、実際に使って役に立ったもの、又はインターネット上で多くの人に人気があるものに限って紹介していきたいと思います。
自己分析に関する書籍
エントリーシートを書く際や、実際の面接において、自分の弱みと強み、過去の経験と未来の展望までくまなく知っている事が求められています。そこで必要なのが自己分析というプロセスです。このセクションでは、自己分析に役に立つ書籍を紹介します。
1.絶対内定
本書の前半は、著者が自己分析の目的・役割に関しての説明を述べ、後半は具体的に何十個もの「読者の過去・現在・未来」に関する質問を記載している本です。自己分析を始めるにあたって、何を分析すればいいのかわからない場合は手に取るといいと思います。
注意して欲しいのは、自己分析用の質問量が非常に多いので、全ての質問を考えるのに時間を使いすぎない事。何個か質問を考えてみて、後は実際の企業から課されているエントリーシートを書いた方がいいと思います。
2.さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす
書籍自体は軽く流し読み程度で良いと思いますが、この書籍の付録に記載されているコードをネットで入力すれば自分の強みを見つける為のテストが受けられるのがおすすめです。
本記事の筆者は就活中にはこの書籍の存在を知らなかった為テストを受けなかったのですが、「就活中に受けていれば良かったな」と思った事があります。もし興味があればご覧になってください。
筆記試験・Webテストに関する書籍
エントリーシートの内容と共に、企業の採用担当者が重視しているのが筆記試験/Webテストです。人気企業はテストの点数で足切りを行っている場合も多いので、十分に対策しておくことをお薦めします。
1.この業界・企業でこの「採用テスト」が使われている!
本書は、数種類ある筆記試験/Webテストの形式のサンプル問題と解放を簡単に解説しています。ですが、メインは本書の付録としてついてくる「各企業が採用するテストの一覧」が書かれた冊子です。
順序としては、この本の付録をまず読んで、自分の受けたい業界・企業がどの形式を採用しているのかをまず調べてから、SPI研究会が出版している書籍を購入していくと無駄がないと思います。
2.これが本当のSPI3だ!
SPIは、CFNに参加する殆どの企業で採用されている筆記試験/Webテストの形式と言われています。ですので、Webテストの対策をするならこの本から始める人が多いようです。
おおまかに、言語問題(文章の読み取り)と非言語問題(簡単な算数)の2つに分かれているテストです。言語問題は日頃から本を読んでいればそこまで苦ではなく(個人の感想ですが)、非言語問題は中学校受験の算数の知識(又はSAT Math)の知識があれば解ける印象です。もし自信がなくても、時間をかけて対策すれば満点を狙えるテストだと思います。
業界・企業研究に関する書籍
1.「会社四季報」業界地図
本書は約180の業界を網羅的に掲載しています。目次の後には、年度ごとに旬な業界の特集をしているのでトレンドを掴むのに役立ちます。その後の各業界ページを開くと、その業界ではどの会社がどれくらいシェアを獲得しているのか、実際のデータを基にグラフ化されています。各業界の今後の展望に関しても簡潔に説明されているので、面接の質問作りにも役立つと思います。
また、パラパラめくって読む程度でも飽きない構成になっているので、興味のない業界がどうなっているかを読んだり、興味のある業界との意外な関連性を見つけることが出来るかもしれません。
情報収集に役立つ新聞電子版サービス
アメリカにいると、日本にいるのと比べて圧倒的に情報量が少ないですよね。インターネット上で検索してみても、信憑性の高いソースを見つけ出したり、膨大な情報の中から自分に役に立つ情報を選び取るのは中々難しいと思います。
その対策の1つの手段として、新聞の電子版の購読をお薦めします。電子版が、紙新聞より優れている点は、距離に関係なく新聞を読める点に加えて、過去のニュースを検索できる点だと思います。
そこでこのセクションでは、主に2つの新聞社の電子版サービスに関して紹介します。
1.日経新聞電子版
日本の企業に関して情報収集するなら、日経新聞が良いと思います。日本で就活する就活生も多く利用している情報源です。
具体的に受けたい企業が決まっている場合、面接を控えていて質問を考えなくてはいけない場合は、日経新聞のホームページにある検索欄に企業名を入れて検索してみると過去のニュースやコラム、社長のインタビューを見ることができます。そこに書かれている情報を基に質問を考えてみるといいでしょう。
就活の時期になると購読料の割引を行っている事もあるので、こまめにチェックしましょう。
3.NewsPicks(ニュース・ピックス)
今学生に戻って就職活動をするとしたら、ニュースピックスの学生会員になると思います。
企業の人達が注目しているニュースが厳選されていますし、もしかしたら目当ての企業に務めている人もニュース・ピッカーとしてコメントを多く残しているかもしれないからです。
面接に行ってみたらそのピッカーさんが面接官だったりしたら、しめたもんですよね。
有料会員になればNewsPicksオリジナルコンテンツを全て読むことが出来ますし、次に紹介するWSJも無料で読めるようになります。
非常にコスパが良いので、情報収集にはおすすめです。
>>NewsPicksを読む | 経済を、もっとおもしろく。
3.WSJ(ウォール・ストリート・ジャーナル)
情報量も多くて便利な日経新聞ですが、ネックなのは毎月の購読料が4200円と高い事です。ですが、WSJをお薦めできる点は、購読料が日経新聞に比べれば約3000円になるので比較的安くなることです。
>>WSJ日本版のホームページへ行く
キャリアエージェント
1.ライトハウスグローバル
海外大学留学生向けにサポートを行っているキャリアエージェントです。
自分の興味に関連する企業の紹介をしてくれるだけでなく、履歴書・エントリーシートの添削、面接の練習のサポートを行ってくれます。
全てのサポートを無料で行ってくれたり、小さなことでも相談に乗ってくれるので、登録しておくと良いと思います。
>>ライトハウスグローバルのホームページへ行く
就活情報サイト
1.ボストンキャリアフォーラムの歩き方
ボストンキャリアフォーラムの歩き方は、ボスキャリを徹底攻略する事を目的に作られたホームページです。ホテル予約、履歴書の準備、面接対策、企業研究から、当日の動き方、フォーラム後の動き方まで、これまでボスキャリを経験してきた人達の実際の経験を基に全ての記事が作られています。また、エントリーシートの書き方、実際に面接で質問された事などを具体的な企業名を入れて詳細に書かれています。
本記事を読むことで就活にまつわるキーワードだったり、基本的な情報は身についているはずなので、あとはボストンキャリアフォーラムの歩き方に掲載されている記事を読んで準備していきましょう。
>>ボストンキャリアフォーラムの歩き方へ行く
その他参考になる当ブログの記事 ・『学び続ける力』 池上彰 講談社現代新書 あらすじと解説、感想
もしあなたがリベラル・アーツ専攻なのに、リベラル・アーツについての説明を難しいと感じているなら、この記事でレビューしている池上彰氏の著した『学び続ける力』が役に立つと思います。
おわりに
本記事に掲載されている情報は、いかがでしたでしょうか?
終わりに、本記事の目標を振り返りつつ、私個人の思いを書いておきたいと思います。
冒頭に申し上げましたが、以下の3つが本記事の目標です。ここで1つ1つ振り返っていきましょう。
- ボスキャリ就活についての概要をまとめておくことで、これから就活する後輩達の役に立つ。
- ボスキャリ就活のやり方自体のリサーチに時間を費やさず、空いた時間を使って学生生活を更に有意義なものとして楽しめるようにする。
- 既卒の先輩が、在学中でボスキャリ就活をする後輩に相談された時は、個人的な悩み相談に乗るなど、もっと価値的に時間を使う事を目指す。
1つ目の目標に関して、「一体何から始めたら良いか全くわからない」という段階の就活生に対して、ボスキャリ就活で踏んでいくべきステップを説明したので、少しはボスキャリ就活をするのに必要な基礎知識を提供できたのではないかと思います。
続いて2つ目の目標に関しては、この記事で得た下地を作れたので、大分時間を節約出来た事と思います。更に興味があるなら、お薦め書籍・サービス欄でリストされている書籍やサービスを使って、更なる情報収集が出来るようになったのではないでしょうか。最後に紹介した「ボストンキャリアフォーラムの歩き方」では、より詳細な情報や戦略が記載されているので、より深く情報収集出来ると思いますので、次のステップとして考えて見てください。
最後の3つ目の目標に関しては、これからボスキャリ就活をするあなたがボスキャリ就活を経験した先輩たちに相談していかなければ達成できる目標ではありません。この記事を読んでいるあなたは、「何故自分がボスキャリ就活をしたいのか?」「自分は大学卒業後に何を達成したいのか?」等、様々な悩みを抱えている事とお察しします。
私個人も、在学中にそのような悩みを抱えていましたし、社会人として日本で働くようになってからも同じように将来について悩みを抱えています。ですので、「こんな悩みを持っているのはどうせ自分だけだ」なんて悲観的にならずに、是非あなたが信頼できる先輩にコンタクトを取って見てくださいね。
きっとその人も同じように悩んでいるはずですし、あなたと話すことで昔の自分の悩みを思い出すことができて成長を実感することが出来ると思います。
それでは、Holding on to a hope always, let's embark on a great journey together.
Ichi